連載 ユースカルチャーの現在・53
結婚観と離婚観の国際比較―「第7回世界青年意識調査報告書」を読む(1)
渡部 真
1
1横浜国立大学教育人間科学部
pp.58-61
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100581
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はじめに
A 今日は,「第7回世界青年意識調査」の結果を検討してみることにします。5年ごとに内閣府が実施している国際比較調査です。2003年に7回目の調査が実施され,2004年の秋に報告書がでました。509ページにわたる報告書で,調査の概要,調査の分析,資料の3部構成です。教育社会学者の藤田英典さんをはじめ5人の研究者が詳細な分析検討を行っています。今回と次回,この報告書の資料の部分を利用させてもらいます。詳しい結果の分析は,是非,報告書のほうを見てください。
B 5年ごとに7回目というと30年も続いているわけですね。
A 調査対象者は,各国18~ 24歳ですから,第1回目の対象者はもう50歳をこえています。時系列調査と国際比較調査が同時に行われている貴重な調査研究です。サンプリングも厳密です。今回,日本では1450人の若者が調査対象者になっています。
B 特に前回までと変化した点はありますか?
A 調査対象国が減っています。前回の11か国から5か国になってしまいました。日本,韓国,アメリカ,スウェーデン,ドイツの5か国です。国の数が減った理由はわかりませんが,貴重な調査研究だけに残念なことだと思います。
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