特集 看護学生の論文 大賞・入選論文の発表
看護学生の論文22篇
痴呆性高齢者の食行動のアセスメントと援助―介護老人保健施設に入所中の3名の事例を通して
荒木 和歌子
1
1青森県立保健大学健康科学部看護学科
pp.638-642
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100452
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
痴呆性高齢者では,加齢による機能の低下に加え,認知障害や援助者との言語的コミュニケーションが困難である等の理由から,食事援助は難しい。臨地実習で,援助者のペースで食事が進められてしまう場面を目にし,食事援助が適切に行われていない現状があることを実感した。食事は,食事習慣や痴呆の程度,残存機能等が影響するため,個別性のある援助が大切である。対象の食行動を適切に把握することができれば,個別性のある援助方法を見出す手がかりとなるのではないかと考えた。そこで,本研究では個別性のある援助が可能でかつ有効性の認められた中山1)の「痴呆性高齢者の食行動のアセスメント視点と効果的介入方法」を用い,有効性を実証することを目的に食事援助を実施した。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.