特集 看護学生の論文 大賞・入選論文の発表
看護学生の論文22篇
初めての臨床実習を通して学んだこと―患者さんとのかかわり方について
植木 美菜子
1
1東京都立保健科学大学保健科学部看護学科
pp.610-612
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100443
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今回の基礎実習では,医療を受ける側としてではなく医療を提供する側の者として初めて病院に入った。指導看護師さんをはじめとして病棟の医療スタッフとかかわり,また生の患者さんと接し,実際のケアや学生カンファレンスを通して本当に様々なことを学んだ。その中でも,特に後半実習で受け持った患者さんとのかかわりを通して,患者さんとのかかわり方(援助する際の介入方法)や非言語的コミュニケーションの難しさを学んだ。
私が後半実習で受け持った方は,Tさん(57歳,男性)で,気管狭窄の治療のため当病院に入院となった方である。今年,陳旧性心筋梗塞を発症し,そのリハビリ目的で入院していた前の病院から転院してきており,気管狭窄の治療後は,再び前の病院に転院する予定であった。治療として気管切開をしていたため,発声することができず,口の動きを読み取って理解しながらのコミュニケーションとなった。
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