特集2 更年期だけではない性差がもたらす身体の異変 性差医療の現在・未来
この領域・疾患にも性差がある
がんにおける性差
元雄 良治
1
1金沢医科大学腫瘍治療学
pp.724-728
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100355
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はじめに
がんの発生頻度や死亡率に性差があることが,統計上発表されている。しかし,治療効果,特に生存期間に性差があるとは考えられていない。
表1のように,わが国のがん死亡者数の総数で男性が多く,臓器別がん死亡者数では,男性の1位が肺がん,女性の1位が大腸がんである。今後のがん医療では,その治療・看護において,性差を考慮した患者中心のケアを行う必要があろう。
本稿では,消化器がんを中心に,がんにおける性差について紹介したい。
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