特集2 更年期だけではない性差がもたらす身体の異変 性差医療の現在・未来
この領域・疾患にも性差がある
口腔における性差―女性のためのオーラルケア
志村 真理子
1,2
1志村デンタルクリニック
2NTT東日本関東病院歯科口腔外科
pp.722-724
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100354
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口腔内にみられる性差
日本における性差医療への取り組みは,まだ緒についたばかりとはいえ今後の向上が期待できるが,残念ながら歯科の分野での導入は皆無に近い状態である。しかし,筆者が専門とする口腔乾燥症(ドライマウス)とシェーグレン症候群は女性に多い疾患で,性差を考慮すべき疾患である。当院におけるドライマウス外来への受診は,92%が50~70歳台の女性で占められている(図1)。
ここでは,日常の診療からみた,口腔における性差および,そこから生じてくる疾患に対するケアについて述べたい。
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