特集 看護技術教育プログラムの改善―山梨県立看護大学短期大学部の取り組み
臨地実習において看護学生が行う基本的な看護技術の水準1・2に関する教育目標の検討
武田 洋子
1
,
小林 たつ子
1
,
中谷 千尋
2
,
松本 美富士
2
,
寺田 あゆみ
1
,
田邉 千夏
1
,
巴山 玉蓮
1
,
上田 康子
1
,
渡邊 裕子
1
,
依田 純子
1
,
登坂 有子
2
1山梨県立看護大学短期大学部
2元 山梨県立看護大学短期大学部
pp.301-308
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100267
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はじめに
教育の現場では,学生の主体性を引き出し伸ばしていく教育方法が重視されている。主体的学習は,学生自ら考え,その裏づけを検証することによって,学ぶ楽しさを実感するとともに,創造性や問題解決能力を身につけることができるのである。
学生の主体性を尊重した技術教育はどのように展開していけばよいのだろうか? 本学の看護技術教育に関する検討会では,このような問いをテーマに議論を重ねた。
議論の中で,検討会メンバーに共通していた教育観は,学生の主体性を伸ばすことであった。看護技術の修得といっても,「何を」「どのように」学ぶのかが明らかにされなければ,学生は主体的には学習できない。学生の主体的な学習を進めるには,学習の到達目標が明らかにされている必要がある。
そこで本学では,厚生労働省から提示された「看護学生が卒業時までに修得すべき看護技術」1)の水準1と水準2の各技術項目について,教育目標を検討した。そして,各看護学技術の一般目標(GIO)と行動目標(SBO)を学生に提示することとした。このことによって,学生が看護技術を修得するために主体的に学習するようなプログラムとなることを期待した。
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