特別企画
チーム医療と技術水準—看護の技術的検討
川上 武
1
1杉並組合病院
pp.10-23
発行日 1971年10月1日
Published Date 1971/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916144
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Ⅰ.看護技術の進歩とチーム医療
看護婦の役割を考える場合,ひとりひとりの問題ということよりは,むしろチーム医療のなかで看護婦の果たしている技術的な役割がより重要な問題となる。看護婦が医療チームから離れた,孤立した存在でない以上,医療技術全体の中で,その役割を検討しなければならないのはいうまでもない。そのために,まずこの根底にある“医療技術の進歩とチーム医療”といった原則的な問題から論じてみたい。
医療の進歩の方向がチーム医療にあることは,いまやゆるがすことのできない事実である。チーム医療の代表的形態の一つである病院は,現在,医師・看護婦・薬剤師・レントゲン技師・検査技師・栄養士などや,その他目につかないところで働いているボイラーマンや用務員をいれると,30以上の職種の人びとによって運営されている。
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