連載 看護の歴史―創る,学ぶ,探る,伝える・3
墓銘に聴く
小玉 香津子
1
1聖母大学看護学科
pp.272-273
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100245
- 有料閲覧
- 文献概要
先の夏,8月16日,祥月命日に3日遅れてフロレンス・ナイチンゲールのお墓参りをする。ロンドンのウォータールー駅から西南へ約200 km,サウサンプトンで乗り換えて内陸へ鈍行1駅,ロムジィに降り立つ。ここロムジィに鉄道が来たのは1847年のこと,この先ソールズベリーまでの線だった。20代のフロレンスが,ソールズベリーの病院で看護をしたいと言い出して家族を困らせていた頃だ。
さて,めざすはイーストウェロウ村の聖マーガレット教会である。町なかを通り抜け車が飛ぶA27をこわごわと3 kmほど行って左に折れれば,あとの数キロのほとんどは楽しみいっぱいの野道だから歩きたいところだが,めくるめく炎天,往きはタクシーを呼ぼう。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.