オスラー博士の生涯・89
オスラーの医学生へのメッセージ—医学の座右銘(その2)(1919年)
日野原 重明
1
,
仁木 久恵
1
Shigeaki HINOHARA
1
,
Hisae NIKI
1
1聖路加看護大学
pp.2372-2378
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216978
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1903年の秋といえば,オスラーが54歳で,ジョンス・ホプキンス大学医学部の内科の教授であった頃である.彼は母校のモントリオール大学医学部に転校前に世話になったトロント大学の医学部から,新館落成祝いの記念講演を頼まれた時に行った講演が,この「医学の座右銘」(Master-word in Medicine)である.この前半は,前号に掲載したが,オスラーはこのトロント大学の目覚ましい発展を讃美し,その陰には幾多の先輩の教授の努力があることを名前を掲げて讃えた後,医学生が,医師となり医療を一生の仕事として生きるためには,生活の良き習慣を学生時代に作ることが,きわめて重大であることを述べている.
Work(勉学)こそは,諸君の将来を作るものであり,この言葉を諸君の座右銘とすべきであるということを強調し,以下のごとき言葉をもって学生に強く訴えたのである.
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