特集 災害看護学構築に向けて・2
妊産褥婦とその家族に対する災害時の看護活動
山本 あい子
1
1兵庫県立大学看護学部
pp.209-213
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100233
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はじめに
アジア圏では,洪水・暴風雨・地震などの災害が発生し,その率は世界で発生する災害の43%を占めている。日本も例外ではなく,多くの地震・水害・雪害・列車事故などの自然災害や人為災害を体験している。
災害が発生した時,そしてその後の長期間,看護職は現場や医療機関において,負傷者や被災者に対する医療ケアの提供を行ってきている。それにもかかわらず,災害時の看護活動や防災に対する備えなどは,知識・技術として,他者に伝達されていなかった。
しかし,阪神・淡路大震災以降,災害時の人々の健康や看護活動に対する知識・技術の重要性や災害看護の必要性に対する認識が,看護界では深まってきている。
ここでは,周産期の女性とその家族を中心に,災害発生時とその後に,看護職がどのような活動を行ったのかを,対象者の状態なども含めながら具体的に概観する。
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