特集 妊娠と貧血
ケースレポート
貧血合併妊産褥婦の看護
稲尾 公子
1
,
堀田 まゆみ
1
,
木村 仁美
1
,
長瀬 明子
1
1東海大学医学部附属病院産科病棟
pp.508-514
発行日 1985年6月25日
Published Date 1985/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206665
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はじめに
妊娠による循環血液量の変化や,胎児や胎盤に多量の鉄を吸収されることから,妊婦の貧血は30%にものぼるという。貧血が高度になると,分娩時出血,未熟児出生,仮死,乳汁分泌への悪影響など,さまざまな問題が生じることはいうまでもない。大学病院,救急指定病院という当院の特殊性から種々の合併症をもった妊婦が多く,そのため,貧血の管理がさらに重要となってくる。
そこで,当院における妊婦貧血の実態を紹介しながら,重症貧血例をとおして妊娠・分娩・産褥各期の看護について考えてみることにする。
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