研究
妊産褥婦の浮腫
笠松 昭子
1
1公衆衛生院看護教員養成学科(助産科)
pp.6-10
発行日 1958年4月1日
Published Date 1958/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201450
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浮腫は,妊娠中に現われ易い症状の一つであるが,一般に浮腫(患者は,普通,これと体のむくみとか腫れとか云う言葉で表現している)とは体内の組織間に余分の水分がたまつた状態をいゝ,これには分け方によつて,外からみて判るような状態にある表現性のものと外からみては判らないが尿量が減り,体重が増加して,確かに体内に水分がたまつたと考えられる潜在性の浮腫とがある.又発生部からみて,全身的と局所的とに区別出事その種類は次の様なものがある.
1)必臓性浮腫2)腎臓性浮腫3)栄養障害性浮腫(饑餓浮腫,ビタミン欠乏性浮腫,重症糖尿病の浮腫,消粍性疾患に来る浮腫,例えば重症貧血,急性及慢性伝染病患者の浮腫,子宮癌来期患者の浮腫等)4)妊娠性浮腫5)その他の原困に依るもの,例えば肝疾患,内分泌障害によるもの等.
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