特集2 5日間の集中ゼミナールで学ぶ看護倫理
5日間の集中ゼミで書き上げた「看護倫理II・III」の学生レポート
[看護倫理II] 「ゆずれる」ケアと「ゆずれない」ケア―終末期患者への援助
五十嵐 友衣
1
,
井上 美咲
1
,
小池 麻衣
1
,
笹本 美和
1
,
戸塚 千鶴
1
,
根本 千恵
1
,
宮城島 祥子
1
1相模原病院附属看護学校
pp.665-667
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100107
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
私たちの疑問
終末期で放射線療法を受けている患者を受け持った。嘔気・嘔吐,倦怠感が強く,食事をはじめとしたケアを断わることが多かった。清拭や洗髪,陰部洗浄などのケア,食事介助を断られたことを看護師に相談すると,「患者に断られたからといってケアを行わなくてよいというわけではない」と指導を受けた。状態が悪く,「ケアを受けたくない」と言っている患者にケアを行うのは,「患者中心の看護」とはいえないのではないかと疑問に感じた。どこまでが「ゆずれる(しなくてもよい)」ケアで,どこまでが「ゆずれない(しなくてはならない)」ケアか検討するため,この事例を選んだ。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.