連載 私の一冊・4
「誇りある謙遜」という言葉に出会って
加納 佳代子
1
1医療法人心和会八千代病院看護部
pp.424-425
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100061
- 販売していません
- 文献概要
22年前,5歳と3歳の子持ち看護婦であった32歳の私は,婦長として着任するために子供と夫を引き連れて引越しをした。タイムスリップしたような病院。そこは,戦場であった。私は,外来,中材,手術室,そして外科・腎臓内科混合病棟(69床)の責任者となった。着任した日が病棟の引越し日。初めて病棟に足を運んだその日,いきなり「婦長,この棚,どこに置くんですか?」と聞かれた。その日,患者も移動した。新人看護婦も3人配置された。スタッフの一人が耳元で囁いた。「婦長さん,いつやめんの?」
いったい,なんなのだ! この病院は。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.