とびら
誇りと傲慢
山下 治男
1
1館山病院
pp.367
発行日 1987年6月15日
Published Date 1987/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103797
- 有料閲覧
- 文献概要
人間は誰しも人間としての誇りをもって生きている.「誇り」という言葉を「国語大辞典」で見ると,「ほこり〔誇り,矜〕名誉に思うこと,誇ること,またその心」とあり,「すぐれていると思う気持ちを態度に表す,名誉とする,得意になる,自慢する,図にのってのぼせあがる,増長する」などと出ている.
誇りにするということは,本来,名誉に思うという謙虚さを伴っていなければならない.プロがプロとしての誇りをもつことは悪いことではない.より高い水準を目指すためにも誇りをもつことは大切であると言える.しかし,時にそれは傲慢への入口になりやすい.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.