連載 私の一冊・2
“Community as Partner”
畑下 博世
1
1滋賀医科大学医学部看護学科
pp.258-259
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100030
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- 文献概要
はじめて“Community as Partner”の原書を手にしたとき,今までの地域看護関連のテキストにはない新鮮さを覚えた。私は,その編者であるAnderson 博士に「ぜひこの本に書かれている内容について深く考えてみたい」とメールを送り,テキサス大学ガルベストン校で2年間,ポストドクトラルフェローとして在籍し,共同研究や,様々な文化や価値観に触れる機会を持った。“Community as Partner”をAnderson博士のもとで実践したことは貴重な体験であった。
Anderson博士は自ら地域に出かけ,地域を診ることの必要性を教授していたが,大学の教員として,臨床で用いられるモデルが開発されるのに対し,地域看護に適応させるモデルがないことを憂えていた。学生達と討論や研究を行いながらアセスメントのためのモデルを模索し,そのアイデアを“夢と将来”と題してスケッチしていた。そんな時,出版社から「地域看護のテキストを作成するためのアイデア」について相談をもちかけられ,そこで彼女は自分が描いていたアイデアを示し,もう一人の編者のMcFarlane博士と協働して地域看護実践のためのテキストを作成することになったという。
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