特集 地域に育てられる
総合実習;しまの健康―県立長崎シーボルト大学の取り組みの実際
永峯 卓哉
1
,
片穂野 邦子
1
,
古川 秀敏
1
,
吉田 恵理子
1
,
濱 耕子
1
,
高比良 祥子
1
,
堂下 陽子
1
,
林田 りか
1
,
松山 直美
1
1県立長崎シーボルト大学看護栄養学部看護学科
pp.186-194
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100018
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はじめに
看護学の教育課程における実習を効果的に実施するために,各校で様々な工夫がなされている。看護学実習の最終段階である総合実習においても,実習のねらいや方法など独自の取り組みが行われている。
県立長崎シーボルト大学は平成11年に開学し,6年目を迎えた。看護学科では,1学年60名,3年次編入学生が1学年10名,合計260名の看護学生の教育を行っている。
「総合実習;しま*の健康」は当学科の特徴的な科目と位置づけている。本実習では,人の健康に関わる場を学習環境とし,学生自身が設定したテーマに基づいて学習する。学生はこれまでの看護学基礎教育で学んだことを生かしながら,看護学実習の最終段階として看護職のあり方,対象へのかかわり,文化的背景や個人の信条・価値観が健康保持・増進ならびに健康回復過程に及ぼす影響,保健・医療・福祉の連携などについて学びを深めることができる。本年度で3回を数え,この実習を経験することで学生の著しい成長が感じられる。そこで,「総合実習;しまの健康」の概略と学生の取り組みの実際を報告するとともに,実習の効果と今後の課題についてまとめた。
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