連載 医者も知りたい【医者のはなし】 9
シーボルト事件―第1回 シーボルトについて
木村 專太郎
1
Sentaro Kimura
1
1木村専太郎クリニック
pp.810-814
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100472
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■はじめに
シーボルトは19世紀の前半(1823年)に長崎にオランダ商館医として来日したドイツの医師である.江戸時代に来日したオランダ商館医は約100人近くいたが,シーボルトの来日と滞在は,別格であった.最初来日したときは,5年間いる予定であったが,いわゆる「シーボルト事件」を起こしたので,幕府の取調べのために,1年余予定より長く滞在し,1829年12月に帰国した.誰でもシーボルトの名前は知っているが,第1回はシーボルトについて述べたあとに,第2回に余り知られていない「シーボルト事件」について語ってみよう.
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