特集 女性の自己実現を支援する
女性の自己実現への支援
高村 寿子
1
1自治医科大学看護短期大学健康教育学
pp.86-91
発行日 2001年2月10日
Published Date 2001/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902985
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女性の健康問題の根底
総務庁の「労働力調査」1)によると15歳以上の女性の労働力人口は,1990年に1969年以来21年ぶりに50.1%となり,1991〜1992年にかけて50.7%と増加した。その後,経済その他の社会情勢から低下傾向を示し増加幅に縮小がみられたが,1997年に再び50.4%と回復傾向に転じた。しかし,その後1999年に再び49.6%と減少傾向に転じている。
年齢階級別労働力人口比率の推移1)をみると,図1に示すように20〜24歳に第1のピークがある。その後,出産・育児期で就業を一時中断する者が多いため比率は下降するが,子育てを終え再就労しはじめる35〜39歳で再び上昇しはじめ,45〜49歳で第2のピークが形成される。この傾向はM字型就労形態と称され,わが国女性独特の就労型とされている。他方,女子雇用者の未・既婚構成比をみると,未婚の32有7%に比し,有配偶女子雇用者が57.9%と多い。なかでも25〜29歳の労働力率が64.3%と高率であり,これは結婚・出産しても続けて働くという継続就労型女性の増加を裏付けている。
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