特集 理学療法士のはたらき方
自己実現と理学療法士
永冨 史子
1
Fumiko Nagatomi
1
1川崎医科大学総合医療センター
キーワード:
自己実現
,
アイデンティティ
,
国際生活機能分類
Keyword:
自己実現
,
アイデンティティ
,
国際生活機能分類
pp.485-490
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200888
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はじめに
私たちにとって理学療法士は職業であり,理学療法にかかわる何らかの活動を仕事として生活している.「はたらくこと」は,個人や家族の食い扶持を稼ぐ手段である.それは理学療法士だけでなく,はたらく人すべてにあてはまる.
「自己実現」は,人間欲求の最高段階と位置づけられている1).ゆえに崇高で,ポジティブな印象がある.逆に,立ち止まり,悩んだり,何か困難な課題を抱えている状況は,自己実現にはほど遠いイメージがある.常に前向きにがんばらなければ,自己実現とは言えないのだろうか? 欲求としての自己実現と理学療法,そして理学療法士としてはたらくことがどのように結びつくのか,考えてみたい.
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