特集 母子保健計画を活動にどう生かすか
岡原村における母子保健計画策定の意義
高山 文子
1
1熊本県岡原村役場保健課
pp.1035-1041
発行日 1998年11月10日
Published Date 1998/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902926
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要約
岡原(おかはる)村では,過疎化・高齢化・少子化を背景に,平成2年度から健康づくり推進協議会を中核として,協議会委員で組織した劇団「もみじ座」の活動や,健康づくり推進員専門部会を中心に住民参画型の健康な地域づくりを目指す活動を展開している。
その取り組みの中から「岡原村老人保健福祉計画」を策定し,県のモデル事業である市町村ヘルスプラン推進事業をすすめ,「青壮年の人たちの健康づくり」を体系化した。
そしてその活動を通して,住民の暮しや地域に根ざした『保健計画』の必要性が確認された。折しも平成8年度は,地域保健法の改正に伴う市町村母子保健計画策定時期と重なり,同年度に策定された「岡原村第4次総合計画」の基本構想に基づいた「カントリーチャイルド子育て支援計画」と称する母子保健計画を策定することとなった。
策定にあたっては,ヘルス・プロモーションの考えを取り入れた地域づくり型アプローチの手法を用い,可能な限り住民と行政双方の合意形成を重視し,計画の具体化を図った。
本計画は,その策定プロセスから,子どもからお年寄りまでそれぞれのライフスタイルにおいて,“村民1人ひとりの健康なくらしができる村づくり”をすすめるための足がかりとなり,平成9年度の新規事業「健康文化都市推進事業」にその理念・施策の方向性を反映させ,総合的な健康づくりの視点に立った保健計画として『健康文化都市構想』を提唱するに至った。
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