特集 児童虐待—保健婦の役割
支援ネット拡大へ—各地の保健婦活動から
〔栃木県〕事例を通して保健婦の役割を考える
椎名 良子
1
1栃木県県北健康福祉センター地域保健課
pp.645-647
発行日 1998年8月10日
Published Date 1998/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902909
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要約
県北健康福祉センター管内は農村地帯および首都圏からの転入増により一部都市化した地域が混在する地区である。母子保健事業に関しては,乳幼児の早期発見,早期療育,育児相談を目的として健康診査,個別相談および集団指導を実施している。その中で,平成8年度に保健所における子ども虐待への取り組みを検討し,平成6から7年度に関わった事例を通して『小児虐待支援事例のまとめ』を作成し,虐待事例について見直しを行った。これまでに保健所で行ってきた支援活動の実際は,頻回の家庭訪問・電話相談と関係者によるネットワーク会議の開催などである。
身体的虐待,ネグレクト,性的虐待とさまざまな虐待事例の支援を行えているのは,平成6年に発足した「栃木県小児虐待ネットワーク」を支えに,虐待に対するネットワークの拠点として,保健所が中心となって推進してきた結果と考えている。
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