増刊号 脳卒中の作業療法―支援技術から他職種連携・制度の利用まで
第5章 他職種・家族等との連携
1 職場におけるチーム医療―多職種による連携と協働を目指して
谷川 正浩
1
Masahiro Tanikawa
1
1NTT東日本伊豆病院
pp.792-796
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100580
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「チーム医療がうまくいかなかった場合,その不利益を受けるのは患者自身であることを医療者は忘れてはならない.『患者中心の医療』とは,本来は患者を主体とした『患者中心のチーム医療』であることに気づかねばならない」1).「チームの中が民主的で,いろいろな価値観を認め合っていくというときに,患者さんも加えた,お互いの価値観が理解し合える」2).いずれも筆者がNTT東日本伊豆病院(以下,当院)で2000年(平成12年)にスタートした回復期リハ病棟に配属され,病棟でのチーム医療について模索していたときに,解決のヒントを求めて読んだ書の言葉である.それから十数年が経過し,「チーム医療」,「多職種連携・協働」という言葉を目にする機会は確実に増えた.本稿では,当院での取り組みの一部を紹介して,専門職が他の専門職と協働するために必要だと思うことについて述べる.それは,現在でも筆者自身の課題であるが,同じように現場で悩みを抱えるOTが「連携と協働」という視点で,少しでも現場をよい方向に変える一助になれば幸いである.
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