特集 保健活動と公共性—公的責任の現代性
[“すてっぷ21”利用者の声]“すてっぷ21”を利用して
土井 ひとみ
pp.282
発行日 1997年4月10日
Published Date 1997/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902858
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私が“すてっぷ21”(以下,すてっぷ)に足を運ぶようになったのは,1人目の子どもが1歳4か月で,2人目の妊娠9か月頃からです。それまでは何とか公園仲間を作ろうと,せっせと公園に行っていたのですが,さすがにそれがしんどくなりました。そこで“すてっぷ”を利用するようになりました。お腹が大きかったせいもあるのでしょうが,職員の方がとても温かくにこやかに迎えてくれ,現在の友達と知り合うきっかけをつくってくれました。2人目の子はなんと生後1か月で“すてっぷデビュー”を果たし,以後ほとんど毎日通わせてもらいました。
公園などではほかの親子になかなか声がかけにくかったり,ひとりぼっちだと不安になったりするものですが,“すてっぷ”では初対面の人とでも気軽にあいさつができ,何となく同じ部屋で子どもが遊んでいても話をしていないお母さんたちには職員の方が何げなく話すきっかけをつくってくれ,どんどん友達の輪が広がっていった,そんな気がします。また,育児で悩んだり不安になったりしたことを相談すると,職員の方は親身になって話を聞いてくれ,すっきりした気持ちになれることもありました。私があまり悩まず3人も子どもを産み育てられるのも,“すてっぷ”があったということが大きな要因だと思います(何を隠そう引越しをする時,“すてっぷ”へ行けなくなるのがいやで市内に家を捜しました)。
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