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話し合いから生まれた懐かしい雰囲気の育児空間—育児支援センター“すてっぷ21” 八千代市児童福祉課・保健センター
八木 保
pp.757-760
発行日 1995年10月10日
Published Date 1995/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902785
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育児に関する母親の悩みに対して,従来の指導や助言ではなかなか問題が解決せず,むしろ母親たちに集う場を提供して母親どうし話し合わせたほうが問題解決するという話はよく聞く。千葉県北西部に位置し,船橋・佐倉・習志野・千葉の4市に囲まれる八千代市でも,保健婦たちは,母親の育児不安への個別対応に限界を感じていたという。その頃,母親たちに声をかけて「青空相談」を公園で開き好評を得ていた同市の母子保健推進員たちが,「低年齢の子どもと母親が自由に集まれる屋根のある場所がほしい」というニーズを感じ,休園中の保育園の開放を市に要望したことから,保健・福祉の両分野の事業として実現したのが,育児支援センター」“すてっぷ21”である。開設に向けて,児童福祉課職員や家庭相談員,保健婦たちが議会への要項づくりやリーフづくりをしたほか,児童福祉課総出で廃園となっていた施設のペンキ塗りや庭の草取り,砂場の砂おこしまで行って,平成6年5月に“すてっぷ21”はオープンした。
“すてっぶ21”の機能は,0〜3歳未満の親子が自由に遊び交流する「にこにこハウス」(月曜〜金曜の午前9時〜午後5時開園)と,18歳までの子どもと家庭の問題のための「子育て相談室」の2つ。今回紹介する「にこにこハウス」は,乳児室やプレイホールなど目的別に設定された4つの部屋と園庭を親子一が自由に利用したり,他の親子や職員と交流する場である。
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