特集 保健婦批判—あなたはどう思う
[保健婦批判は妥当か]
「行政能力の不足」という保健婦批判に反論,でも……
池田 信子
1
1秋田市福祉保健部健康増進課
pp.784-786
発行日 1995年10月10日
Published Date 1995/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902793
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本稿の執筆を依頼されたとき,「行政能力の不足」という言葉の意味が理解できなくて困ったが,行政概念に基づいての構えた発言とは理解し難いので,「会議が多く現場活動が少ない」などと同類の評価の1つとして取り扱わせていただきます。
個人的なことですが,昭和38年当時は,採用された保健婦など技術者は,翌日から現場労働者として任務に着くという状況でした。その中で,新しい保健婦活動を目指す同僚や上司に恵まれ,行政に所属している保健婦が,事務職員と肩を並べていくために必要な指導を受けました。「技術屋であってもジェネラリストになることは公務員のエチケットとして大事である。行政官が自分の専門以外は何も知らないことでは困る。そして,専門馬鹿になるな」と諭されたものです。
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