特別記事
難病患者への心理サポートグループ
後藤 清恵
1
1新潟青陵子女子短期大学幼児教育学科
pp.1060-1066
発行日 2002年12月10日
Published Date 2002/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902716
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集団心理療法ってなに?
私たちは人生をとおして,実に多くのつながりに身を置いている。両親に代表される「家族」の一員として育ち,その後の成長に伴って大小さまざまな集団に所属しながら人生の営みを続けていく。集団への「所属—離脱」をとおして得るプラス・マイナスの経験や影響が,私たちに多くの学習を可能にしてくれているのである。私たちは,つねに人との関わり(集団的関係)のなかで一定の位置と役割を占め,自己の「生」を成立させているといえる。
そして,この本来的なものである「集団的関係」に着Elすることから,集団による心理的援助(サポートグループ)が導き出される。援助の技法として,「問題を分かち合い,互いへのフィードバックがなされ,他者への思いやりと自己への肯定感が生じ得るように配慮された集団」を活用するのである。
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