連載 立川らく朝のヘルシートークウラ噺・11
惚れた弱み
pp.996-997
発行日 2002年11月10日
Published Date 2002/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902709
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今年の一月、健康落語のネタ下ろしの会を日本橋で開催した。テーマは胃潰瘍。ところがいざやろうと思っても、いま一つ気合が入らないのだ。だって胃潰瘍なんて、いまやちょっと薬を飲んだだけで風邪よりも早く治っちゃう。それに健康診断程度ですぐに見つかるから、どこか当たり前で、なんとなく神秘的じゃないんだよね、この病気。
病気というものには、ある種の神秘性みたいなものがあって、原因がわからなければわからないほど神秘的だったりするものだ。でも、病気の原因が解明されると「なあんだ」とばかりに、一気にその神秘性を失ったりする。いわゆる神秘のベールがはがれるってやつだ。
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