特集 疫学なんてこわくない
【断面研究】健康教室の有用性を評価する
榊原 るり子
1
1愛知県罔崎保健所
pp.388-393
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902614
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保健所や市町村では,国の政策に基づき生活習慣病対策事業や老人保健事業など,各種の保健事業に取り組んでいる。そして,その事業が住民の健康意識や地域の健康指標の向上にどのように寄与しているかを評価していくことは重要である1)。現状の把握や評価となる指標を明確に設定していくために,公衆衛生活動の方法論をツールとして活用できるように保健師としての力量を高めていくことは,自分自身の課題であり目標でもあると痛感しているところである。
今回,平成11年度に,当保健所管内の額田町で実施している基本健康診査要指導者を対象にした健康教室について,現状調査と基本健康診査結果(以下,健診データ)の分析を行い,事業の有用性を検討した2)。保健所保健師として,疫学的手法を用いて保健事業を評価するという取り組みを行い,そこから得られた実施のポイントを整理して述べてみたい。
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