特集 疫学なんてこわくない
【追跡研究2】介護予防に関する調査を実施して
馬詰 美保子
1
,
細田 栄
1
,
福岡 泰子
1
,
青砥 貴子
1
,
山吹 直子
1
,
田中 千帆
1
,
野坂 祥子
1
,
原口 由紀子
2
,
矢倉 紀子
2
,
尾﨑 米厚
3
,
岸本 拓治
3
1鳥取県岸本町役場福祉保健課
2鳥取大学医学部保健学科地域・精神看護学講座
3鳥取大学医学部医学科社会医学講座環境予防学分野
pp.382-387
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902613
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
平成12年に介護保険制度が開始され,2年が経過しようとしている。介護保険開始前から,その円滑な実施に向けて,市町村の保健師も介護保険関連部門への配置転換が行われてきた。混乱の時期を過ぎ,「保健師として介護分野で何をすべきか」と考えたとき,その1つとして改めて「(介護)予防,保健活動の必要性」を痛感することとなった。日々,介護認定申請害に向かい合うなか,「どうすればこの申請を減らせる?」「認定外の高齢者たちの状況は?」と気になることだらけで,介護予防事業への取り組みにも追い風が吹いてきたが,なかなか体制も整わず,焦りばかりを感じていた。
そんななか,介護予防調査の取り組みのなかで,この思いを解決できるきっかけを得ることができた。思ってもみなかった展開ではあったが,今回の調査を通して,遠いものだと思っていた「疫学的調査」が日常の活動のなかに存在し,その活用が活動推進の重要な役割を担うものであると改めて実感した。調査への取り組みを振り返り,疫学調査を身近に実施できたポイントと今後の展望をまとめてみたい。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.