特集 保健婦活動「私のコツ」
うまい連携のコツ
産業保健と手を結ぶコツ
塩飽 邦憲
1
1島根医科大学環境保健医学第2
pp.936-939
発行日 2001年11月25日
Published Date 2001/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902524
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ヨーロッパでは,事業場の規模にかかわらず,労働桁数や有害業務の有無によって必要な産業保健サービス時間が細かく規定され,企業外の産業保健サービスも充実しています。このため,事業場の規模による産業保健サービスに大きな格差は見られません。
ところが,日本では,常時50人以上の労働者を使用する事業場は,産業医(通常は,嘱託産業医)を選任しなければならないことになっていますが,労働托の6割以上が働いている50人未満の事業場では,産業医はおかれず,安全や健康への取り組みも不十分です。さらに,小規模事業場に働く労働者は,高齢者,女性,パートタイム労働者が多いうえに,事業所の経営的・人的基盤も十分ではありません1)。近年,地域産業保健センターが整備され,零細賢業場における産業医の共同選任も進められていますが,中小事業場では労働災害や職業病・作業関連疾患の発生が多いのが現状です2)。
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