連載 要介護認定の仕組みとその考え方・10[最終回]
新たな要介護認定システム開発の課題
筒井 孝子
1,2
1国立医療病院管理研究所
2国立公衆衛生院
pp.872-876
発行日 2000年10月10日
Published Date 2000/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902279
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一次判定ロジックに関する課題
厚生省では,一次判定ロジックの見直しについての学識経験者による委員会を2000年8月11日に初めて開催した。この会議の名称は,要介護認定調査検討会とされ,主に要介護認定における一次判定の考え方について検討されることになるという。
すでに一次判定に対しては,第1に,在宅で介護を必要とする高齢者の介護のデータが含まれていないので,在宅の状況を反映しない要介護度が判定されているのではないか。在宅で生活する要介護高齢者の介護内容に関するデータも認定システムに含むべきではないのか。第2に,痴呆症状を呈した在宅の高齢者の一次判定は低く判定される傾向がみられるので,痴呆性高齢者の判定に関しては,認定システムにおいて何らかの特別な配慮が必要ではないかといった指摘がなされている。
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