連載 要介護認定の仕組みとその考え方・4
要介護認定システム開発のプロセス
筒井 孝子
1,2
1国立公衆衛生院
2国立医療・病院管理研究所
pp.332-338
発行日 2000年4月10日
Published Date 2000/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902177
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はじめに
介護保険制度の成立には,保険事故を認定するための「要介護度」の判定を公平に行う仕組みが不可欠であった。このためには,「要介護とは何か」を規定しなければならず,また,その段階を説明する方法を見いだす必要があった。現在,国は,「要介護度」を「介護の手間」という考え方を使って説明している。
しかし,「介護の手間」がかかるということと要介護の状態を呈している高齢者の見かけの状態は必ずしも一致しないことなどから,多くの疑念や批判を受けている状況でもある。また,施設のデータを用いたシステムであるため在宅のデータを収集して検討すべきだという意見もよく聞かれる。
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