特集 公衆衛生活動の過去・現在・未来
ヘルスプロモーション開花の時代
成木 弘子
1
1日本赤十字看護大学地域看護学
pp.913-917
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902069
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はじめに
21世紀という時代の節目を間近にし,何となく落ち着かない雰囲気が漂っている。第1の波は人類を食料危機から解放した農業革命,第2の波は産業革命,そして第3の波は情報革命である。世界はこの情報革命でどんどん狭く感じられるようになり,国と国との国境や専門職と素人の垣根も低くなる一方である。また,これまで人間は,自然・災害・病気・貧困・差別などに対して近代科学という武器を使ってさまざまな闘いを挑んできた。しかし,何でも征服できるという考えが今や行き詰まりをみせ,世の中は闘いよりも共生の時代を迎えつつあるようだ。
21世紀が情報革命と共生を軸に展開されてゆくだろう中で,公衆衛生もパラダイムシフトしつつある。キーワードをあげながら特に保健婦活動の将来像を中心に考えてみたい。
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