特集 いまどきの子どもの健康—養護教諭をパートナーに
養護教諭から見た子どもの健康問題とそれに対応した活動
野村 昇子
1
1横浜市立本郷中学校
pp.471-475
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901990
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はじめに
長年勤めた小学校から中学校に転勤して3年が経ちました。今,中学校の養護教諭として,思春期の子どもたちの揺れ動く心と直接ふれあい,毎日が新鮮な思いです。かつて自分の子どもが中学生であったときには,気づいてあげられなかった微妙な心のひだを感じることもあり,貴重な体験をしています。
最近,中学生に関わる事件が相次いで起きて,心が痛む思いをしております。思春期という一生の中で一番心が不安定なときだからこそ,周囲にいる大人が,親や教師が,子どもたちの発達課題をきちんと理解し,1人の人間として人格を尊重した関わりをしてあげなければいけないのではないかと感じています。
カウンセリングマインドが基本ですが,子どもに伝わる言葉で,「いいことはいい,悪いことは悪い」と指導する必要もあると思います。本校の場合,教師と生徒の関係がとても良く,子どもたちは落ち着いた環境の中で学校生活を送れ,このことは,生徒にとっても教師にとっても幸せなことだと思います。
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