特集 保健婦活動論文集
研究
福祉分野における保健婦の意識に関する研究
三浦 たみ子
1
,
丸山 美知子
2
1青森県立青森高等看護学院
2国立公衆衛生院公衆衛生看護学部
pp.205-212
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901945
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要約
福祉分野に配属された保健婦の意識や配属されたことによって学び得たことに注目し,今後,福祉分野において保健婦活動を展開していくための基盤づくりについて調査・考察した。
その結果,配属直後の気持ちをみると,「不安だった」と回答した者が約6割を占めていたが,「やりがいを感じた」など前向きな気持ちを持った者も2割強みられ,勤続年数が多くなるにつれ,その傾向が増えていることがわかった。当初,不安を抱えていた保健婦が福祉分野で活動していく中で,次第に学びを深め,特に,「保健・福祉の両面から総合的に判断できる」「保健活動を客観的にみることかできた」を学んだこととしてあげた者が多かった。また,新しい部署で保健婦本来の役割を担っていくために,技術や知識を深めるための研修を積極的に受けるなどの努力をしていることがわかった。
福祉分野における保健婦活動をより効果的にすすめるためには,実際に配属された保健婦の声を配属する側の行政が大切にしながら,研修計画を立てるなどの体制づくりが重要であると考える。
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