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連載 海外文献紹介—東京大学医学部地域看護学教室からの発信・23
高齢者へのアセスメントと介入の結果—ランダム割り当てによる3年間の試行
C. Hendriksen, E. Lund, E. Stroemgaard : Consequences of assessment and intervention among elderly people ; a three year randmised controlled trial. Br Med J 289, 1522-1524, 1984.
村嶋 幸代
1
1東京大学大学院医学研究科地域看護学
pp.928-932
発行日 1997年11月10日
Published Date 1997/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901665
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●要約
3年間にわたり,コペンハーゲン郊外に住む75歳以上の無作為抽出された285人の高齢者を,3か月ことに家庭訪問した(介入群)。このような,あらかじめ計画された医療的・社会的予防訪問が,病院やナーシングホームへの入院・入所回数,開業医への受診回数,死亡率に影響するかどうか検討した。同年齢・同性の無作為抽出された287人のグループは,研究の最後の3か月間に1度だけ訪問した(コントロール群)。介入群では219人が入院(4884入院日)したが,コントロール群では271人(6442日)であった。特に,研究開始後第2半年間には,介入群で顕著な入院回数の減少がみられた。介入群は20人,コントロール群では29人がナーシングホームに入所した(p>0.05)。各々の死亡数は56人と75人であった(p<0.05)。開業医への受診回数には差が認められなかったが,救急医療の呼び出しは介入群で顕著に減少した。介入群の対象者は,定期訪問と,その結果としてのサービスの導入と家屋改造から益を得た。また,定期訪問により自信も深めたものと思われる。
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