特集 地域リハビリテーション—保健活動にどう生かすか
老人保健事業と地域リハビリテーション活動—在宅ケアシステムづくりの活動をとおして
吉永 智子
1,2
1高知県室戸保健所
2前,伊野町総合健康センター
pp.785-790
発行日 1997年10月10日
Published Date 1997/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901643
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伊野町の概況
伊野町は高知県の中央部,高知市の西隣にある面積約100km2,人口2万5776人,高齢化率19.7%,主産業である製紙業を中心に,農林業や施設園芸などが盛んな町である。高知市のベッドタウンである一部新興地域は人口が増加しているものの,町の大部分を占めている山間地域の過疎化や高齢化は著しく,限界集落が多数存在している。
医療施設は病院5,診療所10(うち有床5),歯科診療所7,病院併設老人保健施設1である。その他に郡の福祉事務所,町立特別養護老人ホームなど福祉関係の機関や施設も整っている。しかし,医療機関が集中する高知市に隣接していることから,介護が必要になると容易に入院ができるため,在宅ケアの受け皿やネットワークの必要性が課題として取り上げられることはほとんどない状況にあった。
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