特集 地域リハビリテーション—保健活動にどう生かすか
機能訓練が本人・家族にもたらしたもの—大阪市東住吉保健所における実践報告
後藤 美代
1
,
田村 千賀子
1
,
安孫子 千穂
1
,
野崎 真実
1
,
岩間 伸之
2
1大阪市東住吉保健所
2大阪市立大学生活科学部
pp.779-784
発行日 1997年10月10日
Published Date 1997/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901642
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はじめに
大阪市東住吉区では,平成6年10月に地域在宅サービスセンターの開設と同時に,それを運営する区の社会福祉協議会に老人保健法に基づく機能訓練事業を委託し,実施してきた。保健所としては,広報,対象者の把握,評価・判定などに関わり,社会福祉協議会と連携しながら事業を進めてきた。
その取り組みの過程で明らかになった問題や課題に対して1つひとつ取り組んでいく中で,保健婦をはじめとする訓練スタッフはただ単に「事業」としてとらえるのではなく,障害を持った本人・家族を地域の生活者としてとらえ,生活支援や人間関係づくりの視点から援助することの大切さに気づき,地域保健活動として展開していった。これらの取り組みに2年が経過した時点で,地域で行う機能訓練が,本人・家族に対して果たした役割と評価を事例研究によって実施した。
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