特集 保健活動のパラダイム・シフト
公衆衛生のパラダイム・チェンジ
新井 宏朋
1
1山形大学・公衆衛生学
pp.932-937
発行日 1996年11月25日
Published Date 1996/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901451
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プロローグ
保健婦学生との対話
3月に山形大学医学部(公衆衛生学講座)を停年退官して東京の自宅に帰ってきましたが,6月一杯は医学部看護学科と県立高等保健看護学院の講義が残っていたので毎週,山形に通っていました。県立の保健学部の講義(疫学・健康管理論)は20年以上続けてきましたので最後の講義には学院の教員の方々も聴きにきて下さいました。講義のテーマは“公衆衛生のパラダイム・チェンジ”でした。レベルとクラークの疾病自然史に対応した予防の5段階の考え方から,WHOのプライマリー・ヘルスケア,ヘルス・プロモーションにいたる公衆衛生のパラダイム(学問や思考の枠組み)の変遷と,その将来展望について話をしました。
そのとき,私と学生たちの間で次のような問答がありました。
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