特集 大規模災害対策における保健婦の役割
[救援に入った保健婦の声]
医療ボランティアとしての支援活動
馬庭 恭子
1
1聖路加看護大学大学院
pp.716-717
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901210
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現実なのか夢なのか
信じられない光景だった。ビルディングの倒壊,落ちた高架道路,斜めになった電柱,せりあがった道路,瓦礫と砂埃……現実なのか夢なのかまったくわけはわからず,タイムスリップしたように阪神青木駅に着いた。震災後すぐに,関西NGO医療ネットワークはJOCS(日本キリスト教医療協力会),シェア(国際保健協力市民の会),AHI(アジア保健研究所)などの民間団体が中心となり,被災地の医療救援活動を展開した。そのJOCSのコーディネートのもと震災後6日目から医療ボランティアとして活動したので,報告したい。
先発隊からの情報で必要な医薬品を持って,関西NGO医療ボランティアチームが開設している公民館のクリニックに到着すると,なかは意外に静かで受診者が2〜3人診察を待っていた。
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