特集 最近の保健婦活動研究論文集
母親の離乳食作りに対する姿勢と離乳の進行
鍵 孝恵
1
,
水野 清子
2
,
染谷 理絵
2
,
小倉 弘子
3
,
小野 恵津子
4
,
笹川 祥美
5
,
佐々木 くに子
6
,
鶴見 田鶴子
7
,
藤沢 良知
8
,
藤田 一美
9
,
堀口 育子
10
,
大江 秀夫
11
,
高橋 悦二郎
12
1総合母子保健センター
2日本総合愛育研究所
3東京都江戸川保健所
4東京都杉並東保健所
5神奈川県鎌倉保健所
6宮城県庁
7東京都東村山保健所
8実践女子短期大学
9兵庫県伊丹保健所
10神奈川県麻生保健所
11厚生省
12女子栄養大学
pp.192-197
発行日 1994年3月10日
Published Date 1994/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900888
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はじめに
近年における外食産業のめざましい発展,それに母親の就業率の増加も相まって,私たち日本人の食生活は以前に比べてかなり変化してきている。総務庁統計局の家計調査年報1)によると調理食品や外食の食糧支出額の伸びはめざましく,昭和38年に比べて平成2年では約13倍になっている。また,国民栄養調査成績2)から15〜70歳以上の女性の食事への意識をみると,「よく考えて食べる」者は全体では22.7%,20歳代16.4%,30歳代25.8%,「あまり意識していない」者の割合は,それぞれ27.5%,29.2%,19.4%で,妊娠・授乳・子育てに携わると思われる20歳代の食事への意識は,必ずしも高いものとは言えない。このような大人の食生活・食事への意識の変化は,離乳の進行にも何らかの影響を及ぼしている可能性が考えられる。
筆者らは離乳および離乳期乳児の食事行動の実態,離乳に関する情報の入手状況を調査し,その結果を既に報告している3-5)。そこで本報では,母親の離乳食作りに対する姿勢が離乳の進行,食事行動の発達などにどのような影響を及ぼすかを調べ,今後の離乳指導の向上に役立てたいと考えた。
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