連載 「気になる子ども」の保健指導・5
噛めない子・飲み込めない子
栁沢 尚代
1
,
小澤 道子
2
1渋谷区恵比寿保健相談所
2練馬区光が丘保健相談所
pp.1058-1059
発行日 1993年11月10日
Published Date 1993/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900831
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【事例】離乳食が口に運ばれても口を閉じない [9か月男児]
本事例は9か月で保育園に入り,相談してきたのは受け持ちの保母であった。その後,離乳食をやり直し,2歳後半に何とか噛めるようになった。
〔児の背景〕出生体重3020g。両親は会社勤務で多忙。兄(小1)と,同じ保育園に通う4歳の兄に続く第3子。生後1か月は,母親が母乳で育てた。産休明けから9か月までベビーシッターを依頼。ベビーシッターは毎日のように人が変わり,20歳前後の子育てを知らない人がほとんどであった。授乳(ミルク)は,抱かずに寝かせたまま与えていた。6か月頃より重湯や野菜をミキサーにかけたものを喉の奥に流し込み,本児は目を白黒させ,泣きながら飲んでいたという。母親は仕事と3人の育児と家事に疲れ,どうにもならないところまできているという。首すわり(4か月),おすわり(8か月)。
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