論叢
指定都市の衛生財政と保健所
小栗 史朗
1
1名古屋市守山保健所
pp.550-553
発行日 1964年10月15日
Published Date 1964/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202901
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石垣氏の「保健所事業に期待するもの1)」以後ふたたび保健所問題がたかまつてきた。大和田氏は保健所問題が提起されたのは30年前後と37年前後であつて,10年来,未解決のままとり残されているのは,職員と財政不足であると指摘し2)栗原氏もその発展過程を省みて2),原島氏はほかの観点から4)現状の不充分さを確認している。
これらのうち石垣氏の「地区の人々に愛される保健所事業」に発想をおく論者と,政策論的展開に主力をおく論者5)がいる。そのいずれも貴重であるが「保健所の使命は地区住民の健康保持にあることは不変である。この問題の解決に保健所が何等資するところがないとしたら保健所は社会的意味を失い当然解消さるべきである6),とする栗原氏の意見は,保健所の将来の指針であるだろう。
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