調査報告
東京都三宅村における「村民健康大学」の実践について
石垣 和子
1,2
1ライフケアシステム
2前東京都三宅村役場
pp.397-402
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900694
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はじめに
近年わが国では,人口の高齢化に伴う疾病構造の変化や,生活水準の向上や女性の社会進出などを背景とした価値観の変化が指摘されている。
このような社会状況のもとで,保健医療上の大きな分野の1つである「健康教育」に対し,最近では「健康学習」という表現も併記されるようになった1)。これは,従来の援助側の論理が先行したアプローチでは今日的課題に対して自ずと限界があり,住民の積極的参加が不可欠であることがわかってきたからである。地域や個人の健康課題に向き合うには住民組織の育成(課題ごとのグループづくり)2,3)や地区組織活動の新たな活性化(住民の自助能力形成)3)などの重要性が指摘されている。
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