調査報告
基本健康診査受診票を利用した血圧管理状況調査
川田 智之
1
,
鈴木 庄亮
1
,
岡庭 清美
2
,
佐藤 亜希子
2
,
原田 真由美
2
,
小田井 祐子
2
,
近藤 弘子
2
1群馬大学医学部公衆衛生学教室
2群馬県健康づくり財団集検事業部
pp.298-302
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900465
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はじめに
最近では各家庭に簡便なデジタル血圧計が普及しており,血圧の自己管理は各方面で奨励されているが,住民健診で高血圧を指摘されていても,医療機関での治療および管理を受けず,さらに定期血圧測定にも関心のない者が少なからず見受けられ,これらは高血圧のリスクグループと考えられる。
厚生省が患者の実態を明らかにすることを目的に,1953年以降実施している「患者調査」には,主要疾患の都道府県別および市町村別推定患者数が記載されている1)。また,1986年を初年度として発足した国民生活基礎調査(従来の国民健康調査を含む4調査を統合したもの)には,全国および都道府県別の諸疾患通院有病者数が記載されている2)。しかし,該当疾患の治療および保健指導を受けている患者に関する管理状況の詳細は,調査の性格上把握できない。
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