特集 痴呆性老人と家族を支える
痴呆性老人・家族支援と保健婦の役割
中島 紀恵子
1
1日本社会事業大学
pp.91-97
発行日 1992年2月10日
Published Date 1992/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900422
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はじめに
一冊の本になるような大きなテーマをいただいた。私に期待されている役割は,痴呆性老人とその家族に対して,自治体に働く大部分の保健婦の貢献のあり方を考え示すことであろうかと思う。
私がこだわりたいのは「仕事の十全感」が手に入る活動をどうくり広げるか,である。それは1つに,各地域の痴呆性老人やその家族から「もし,あの時保健婦と出会わなければどうなっていたか」と言わせしめられる仕事をなしとげられた時に感ぜられるあの充実感をもっともっと手に入れること,2つには,ともに働く他職種とともに「我々の仕事」を喜び合えることにかかっているだろう。
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