特集 子供の成人病予防
小児期からの成人病予防
村田 光範
1
1東京女子医科大学第二病院小児科
pp.593-599
発行日 1991年8月10日
Published Date 1991/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900281
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はじめに
現在のわが国の豊かで,平和で,自由な生活状況から,小児期においても動脈硬化促進危険因子(以下,単に危険因子,表1参照)の増加が大きな問題になっている。そこで最初にこれら危険因子の現状について述べ,次いでこれに対する対応策,言い換えると小児期からの動脈硬化促進予防を中心とした成人病予防(以下,単に予防対策)について,述べることにする。
小児期からの予防対策は,終局的には危険因子早期対策を目的にしたシステムを開発することであり,それは危険因子を早期にスクリーニングし,それに効果的に対応すること,および成人病予防について,保護者や本人に対して健康教育を行なうことである。
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