連載 後輩保健師に伝えたいこと・2
出会った1人ひとりを大切にし,その人らしく生きる手立て(しくみ)を創り出すこと
日隈 桂子
1
1玖珠町(大分県)福祉保健課
pp.262-265
発行日 2010年3月10日
Published Date 2010/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101355
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玖珠の山里は,朝からちらほら雪が舞っています。やがて芽吹きの季節を迎えます。
今から35年前になります。うららかな春の陽射しに誘われるように,退職前の先輩と一緒に,「地区診断」を兼ねて低体重児の訪問に出かけました。母親への指導を終えた後,なぜか車は原野の方へ向かっていきます。不思議に思っていると,地域の人々がわらび狩りをしていました。先輩はその輪に入り,わらびを片手にこれから迎える農繁期(田植え)に向けた健康管理について語るのです。実にのどかでした。けれど,しっかりと地に着いた活動を見させていただきました。
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