今月の2冊
―古川俊之著―高齢化社会の設計/―森本兼曩監訳・星旦二編訳―生活習慣と健康—ライフスクイルの科学
江藤 文夫
1
,
成木 弘子
2
1東京大学医学部リハビリテーション部
2中野保健所
pp.430-431
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207747
- 有料閲覧
- 文献概要
豊富なアイデアによる明るい老後社会への提言
一昨年,始めて開催された欧州老年学会の標語Ageing Wellは,来たるべき高齢化社会に向けて「健やかに老いる」ための医学的,社会的取り組みの推進を期するとともに,知識の啓蒙を呼びかけるものであった。
老年期における健康維持のためには,各個人の老年期に関する正確な医学的知識と必要な行動の実践が不可欠である。そのうえで高齢化社会の設計が可能になる。近年は,老年期のさまざまな側面に関する書籍が多数刊行され,一般向けのものも珍しくない。本書はそうした本のなかでも,豊富なアイディアをおりこんだ明るい老後社会の提言として,肩の凝らない楽しい読み画のの1つである。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.